

~立脚中期に隠された秘密~
「歩く」というと、両足を交互に出すイメージがありますよね。
でも実は、歩行の半分以上は“片足で立つ”時間なのです。
右足を前に出すとき、左足だけで体を支えている。
左足を前に出すときは、右足だけで体を支えている。
この「片足で支える時間」を専門的に 立脚中期 と呼びます。
ここが安定しているかどうかで、歩行の安全性や転倒リスクが決まるのです。
立脚中期で最も大切なのは、頭と体幹(胴体)が体の頂点=最高位にあることです。
これができて初めて、次の一歩を安全に出す準備が整います。
逆に頭や体幹が外に傾いてしまうと――
といった悪循環に陥ってしまいます。
つまり「片足立位を練習すること=立脚中期を安定させること」が、歩行回復に直結するのです。
リハビリは真剣なものですが、ちょっとした遊び心を入れると続けやすくなります。
練習を“遊び”に変えることで、自然と回数が増え、本人も家族も前向きに取り組めます。
ある患者さんは、発症から半年以上「麻痺足には体重をかけられない」と悩んでいました。
「無理です、怖いです」と言っていたその方が、片足立位練習を少しずつ続けていった結果――
ある日、麻痺足で5秒間まっすぐ立つことができたのです。
「やった!立てた!」と患者さん自身が笑顔に。
ご家族はその姿に涙ぐみ、「また一歩、前に進めたね」と声をかけました。
片足で立つたった数秒が、本人と家族に大きな感動をもたらす瞬間になったのです。
片足で立つ数秒の練習は、「歩けるようになる未来」を育てる大切な一歩です。
ゆかわ訪問はりきゅうマッサージ
「退院後のリハビリに不安がある」「歩行をもっと安定させたい」など、どうぞお気軽にご相談ください。
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