

~動かない腕とどう付き合うか~
脳卒中の後遺症で多くの方が直面するのが 上肢(腕)の麻痺 です。
「どうしても動かない」「硬くなってしまう」「リハビリしても変わらない」──そう感じる患者さんは少なくありません。
ここでの発見は、「腕は“完全に動かすため”だけのものではない」 ということです。
たとえ大きな動きができなくても、
こうした “生活に役立つ支え” としての役割があるのです。
「動かすこと」だけをゴールにすると苦しくなりますが、「生活の中でどう活かせるか」を探すことが、リハビリの新しい視点になります。
上肢リハビリでまず大切なのは、拘縮(関節が固まってしまうこと)を予防することです。
こうした工夫を積み重ねることで、完全に自由には動かせなくても、“生活に参加できる手”に変えていくことができます。
腕のリハビリは、地味でつらくなりがちです。
だからこそ「遊び心」を入れることが継続の鍵になります。
笑いながら取り組むことで、自然と回数も増え、リハビリが“楽しみ”に変わっていきます。
ある男性は、半年間ずっと「動かない手なんて役に立たない」と落ち込んでいました。
しかし訪問施術の中で「器を支える」練習を繰り返し、ある日、自分の麻痺側の手でコップを押さえることに成功しました。
その瞬間、彼は涙ぐんでこう言いました。
「この手も、まだ役に立つんだな」
家族も「ありがとう、便利だよ」と笑顔に。
“できなかった手”が“使える手”になった瞬間でした。
上肢リハビリの挑戦は、ただ動きを取り戻すためではなく、「生活の中でどう役立てるか」を見つける旅でもあります。
その一歩一歩が、患者さんとご家族に新しい希望を届けてくれるのです。
ゆかわ訪問はりきゅうマッサージ
「退院後のリハビリに不安がある」「歩行をもっと安定させたい」など、どうぞお気軽にご相談ください。
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